本作は実際にフランスで起きた事件を元にしたフィクション。
原作は、ポーリーヌ・ゲナが1年にわたるベルサイユ司法警察での取材をもとにした『18.3: Une année à la PJ(刑事訴訟法18.3条:司法警察での1年)』。
実在の事件は、2013年5月にフランスのセーヌエマルヌ県ラニー・シュル・マルヌで当時21歳の女性(モード・マレシャル)の焼かれた遺体が発見されたことで明るみに。
モードが亡くなった夜、彼女は近所のパーティーに出席し、午前2時30分頃に会場を後にする。1時間後、彼女の焼けた遺体は警察の巡回によって道路脇で発見された。検死結果で、ガソリンをかけられて火をつけられたという証拠があがり、生きたまま焼かれたことが確認された。
その後、広範な捜査にもかかわらず、容疑者を特定する監視映像や電話記録を発見できず、目撃者からの情報も乏しかった。関係者への取り調べと監視が実施されたが、捜査は進展せず、有力な手がかりや容疑者は見つかっていない。この事件は地域社会に大きな衝撃を与え、当時彼女を追悼するための無言の行進に500人が集まった。10年近く経った現在でも、事件は未解決のままで、手がかりを求め続けている。
CAST
キャスト
ヨアン役
バスティアン・ブイヨン
Bastien Bouillon
マルソー役(ヨアンの相棒)
ブーリ・ランネール
Bouli Lanners
ウィリー役(ヨアンの同僚)
テオ・チョルビ
Bastien Bouillon
フレッド役(ヨアンの同僚)
ヨハン・ディオネ
Johann Dionnet
ロイック役(ヨアンの同僚)
ティヴー・エヴェラー
Thibaut Evrard
ナニー役(クララの親友)
ポーリーヌ・セリエ
Pauline Serieys
クララ役
ルーラ・コットン・フラピエ
Lula Cotton-Frapier
ヴァンサン役(DV男)
ピエール・ロタン
Pierre Lottin
ヨアン役
バスティアン・ブイヨン
Bastien Bouillon
1985年5月19日生まれ。2009 年にキャリアをスタートさせ「R.I.S.」シリーズ、「Central Nuit」シリーズ、「Boulevard du Palais」シリーズに出演した。ヴァレリー・ドンゼッリ監督の作品では、『わたしたちの宣戦布告』(2011)、『Hand in Hand』(2012)や2015年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門出品作品『禁断のエチュード マルグリットとジュリアン』などがある。そしてジュリー・ロペス=キュルヴァル監督の2014年『Le beau monde (原題)』で、リュミエール賞最優秀新人男優賞にノミネート。セバスチャン・ベベデール監督の『Debout sur la Montagne』では3年後にREVELATIONS DES CESARにノミネートされた。またドミニク・モル監督とは何度か仕事をしており、2019年の『悪なき殺人』で出演以降、2022年カンヌ国際映画祭のカンヌ・プレミア部門出品の本作『12日の殺人』で主演を務めた。